2010年9月13日月曜日

蒸し蒸し 虫虫

夕方少し雨が降ったのでちょっとは涼しくなるかと思いきや、むしむしして暑いのだよ。
帰り道に自転車に乗ってて暑くて死にそうになった。
コオロギだのバッタだのといった秋の虫たちが鳴いてるんだけど、この蒸し暑さの中ではみんなアブラゼミのように聞こえる。
秋の虫の声はやっぱりひんやりとした空気じゃないと気分が出ない。

それはそうと。
本というのは紙が安っぽいほど価値がありそうに見える。
今の普通の文庫本の紙でさえ紙質が良すぎるのだ。
わら半紙みたいなのでじゅうぶん。
昔のペーパーバックみたいなガサガサしたやつ。
あるいは昔の岩波文庫のようなペラペラのもの。
そういうものこそ読むに値する本ってもんだ。
分厚い上質紙を使ってる本なんぞ重たいだけでなく、どうにも愛着が湧かない(絵本は除く)。
また、本の表紙もカバーとかつけずにペーパーバックみたいな表紙がいい。
ハードカバーなんぞ言語道断の沙汰である。

今手許に古い岩波文庫の「昆虫記(第五分冊)/はち いろいろ」(ファーブル著)があるのだが、この軽さがなかなかイイ。
昔の岩波なのでカバーなんかついてない。
そこがまたイイ。
紙質がペラペラで、現在出てる岩波のよりもぜんぜんコシが無いのがこれまたイイ。
古い紙のにおいがイイ(においは大事)。
内容は超マニアックなハチの話ばかりなのもイイ(これは関係ないか)。
本は昔のものの方が存在感というか手触りというか、なんだか全体的にいい感じなのだ。