2010年2月4日木曜日

森田たま「苔桃」


■チャーリー・パーカーを聴きながら吉祥寺の普段歩かないような道をぶらぶらと歩く。
パーカーさえあれば他は何もいらないのではないか、なんて感じる。
ハンク・ウィリアムスを聴いてるときはハンク・ウィリアムスさえあれば何もいらないなんて感じるんだから、いいかげんなもんだ。

■スタバで森田たま著「苔桃」(東方新書)を読む。
昭和30年発行のこの本。
本としてのたたずまいが実に美しい。
本の魅力の半分くらいはその装丁にあるのではないか。

iPadやキンドルなどが出て来て、日本の出版業界は守りに入ってるようだが、要は本という物質そのもの自体を魅力的に作ればいいのではないか。
データだけとは違った、モノとしての魅力。
それには装丁がとても重要になってくる。
そうなるとデザインだけじゃなくて、モノとしての存在感も大切になる。
たとえ安っぽい造りのものでも、アメリカのペーパーバック(しかも昔の)のようにその存在自体が魅力的になるように作ればいい。